HARERUYA
2025/04/24
コラム/インタビュー

Leader’s Pick Up ~尾形早織~

株式会社晴れる屋の2025年3月時点でのスタッフ在籍人数は、アルバイト含めて637名
ちなみに晴れる屋が全国100店舗出店を発表した2020年4月時点では321名だったので、ほぼ2倍に増えました。

当時はまだMTG専門店晴れる屋が10店舗あるのみでしたが、今ではポケカ専門店、デュエマ専門店も含めて30店舗、なんと3倍

もちろんここで終わりではありません。2025年度もより大きく羽ばたけるよう様々な準備を進めています。
そんな今なお成長中である晴れる屋を裏から支えているのが、人事部 部長の尾形早織さんです。
尾形さんは2024年7月に晴れる屋に入社し、今年4月から部長に就任しました。

今回の記事では、様々な企業を経験した尾形さんから見る晴れる屋、そして未来の晴れる屋に必要な人材についてインタビューしてみました。

伝統文化を継承・発展させる家族に憧れて

――まずはじめに経歴について教えてください。

大学卒業後、法律事務所に3年弱、リクルートに3年弱、楽天に8年半強勤めて、晴れる屋に来ました。

これまでのキャリアで一貫して意識してきたのは、錦鯉の生産輸出業を営んでいる実家の家業に何かしら役に立つスキルや経験を身に付けるということです。
法律事務所では法律知識やいざというときのコネクションを、リクルートでは企業の中で組織や人がどう役割を持って動くのかを、楽天では英語を使ったビジネスコミュニケーションを、というように。
楽天へは元々総務として入社したのですが、入社直後に人事担当の方が産休入りしたタイミングで人事も兼任することになり、後半は人事がメインになりました。

――すごい経歴ですね……!著名な企業を経験されていますが、その中でどうして晴れる屋を選ばれたのでしょうか?

きっかけは前職の同僚で今は晴れる屋で専務執行役員を務めている杉田さんから話を聞いたことでした。
カードゲームはおろか、これまでの人生でゲームもほぼやらずに育ったので、とても新鮮で、おもしろい世界だなと思ったのを良く覚えています。

いろいろお話を聞くうちに、晴れる屋の状況、課題、今後の展望など、自分が次のキャリアとしてぼんやり思い描いていたものと通じる点が多く、求めていた環境だと感じました。

私が家業を手伝いたいと思ったのは、「錦鯉」というある種の趣味の世界に熱心に打ち込み、文化を継承し、より発展させていくことに尽力する父を尊敬し、その役に立ちたいと思ったからなんです。

晴れる屋のみんなも同じように、「誰もがカードゲームを楽しむ世界に」という理念のもと、マジックを、ポケカを、デュエマを、より盛り上げるべく一生懸命取り組んでいます。
一方で各タイトルの専門店という点ではトップに近い位置にいますが、企業としてみれば今まさに成長中で、制度や理念の浸透も、社員のビジネススキルも、伸びしろがたくさんあります。
実際入ってみて「なんでこんなことになってるのーー!」「全然整備されてないーー!」なんて思うことも多々ありますが、そういうときに私の知識や経験が活かせる点があることにわくわくしながら働いています。

錦鯉が日々、色や模様を変えて成長していく姿にロマンを感じて、仕事を続けている父と同じように、私も会社や人が成長していく姿に魅力を感じ、力になりたいという気持ちが強いのかもしれませんね。

人事の仕事は組織作り

――その点「人事」というポジションは尾形さんにとって天職なのかもしれませんね。では次に「人事の仕事」について教えてください。

人事という仕事は様々な側面を持ちますが、一言でいえば「理想的な組織作り」でしょうか。
私は、「理想的な組織」とは、全員が同じビジョンを共有・意識し、パフォーマンスが最大化されている環境であると考えています。
そのために、企業理念を明確にしてそれに基づく制度や基準を浸透させたり、組織としても個としても成果を発揮できるように最適な人員配置を考えたり、育成をしたり、新規で採用をしたり。

例えば組織が小さいうちや、創業者との距離が近かったり話を聞く機会が多かったりなど、意識しなくても同じ方向を向けている状態であれば特に気にしなくても良いとは思いますが、今の晴れる屋は取り扱いタイトルもマジックだけではなく、ポケカやデュエマにまで広がり、店舗も、スタッフも、客層の幅もかなり広がっています。

そこで必要になったのが、同じ方向を向くための共通言語
企業理念であったり、企業の将来像であったり、企業価値であったり、企業戦略であったり。
これらを企業に所属する全員が認識していれば、社長であってもアルバイトスタッフであっても、それぞれが自分に適した目標を見つけて頑張れるようになります。

――先日の沖縄研修でも「MVV」や「ストラテジーマップ」を考えるというテーマでグループワークを企画されていました。実施してみての感想はいかがでしょうか?

MVVとは
Mission・Vision・Valueの頭文字を取ったもの。MVVを明確にすることで、従業員の意識統一が図られ、企業文化の醸成や経営判断の軸、一人ひとりの取るべき行動が明確になる。また、顧客などの第三者に対して、客観的に自社の存在価値を伝えやすくなる。

ストラテジーマップとは
企業のストラテジー(=戦略。何をやるのか、やらないのか)をわかりやすく視覚化するツール。組織がどのように価値を創造し、目標を達成するかを具体的かつ一貫性のある形で表現できる。

元々、今回のワークは、入社して割とすぐからやりたいと密かに考えていたことでした。
企業理念、人事制度、採用基準、研修資料、育成スキルチェックシートなど、晴れる屋にはすでにいろいろそろっていましたが、それらの一貫性には少し弱い部分があり、今後より組織を強化していくためには、会社の企業理念などの上流概念から、日々の行動などの下流概念のつながりを明確にすることが必要だと感じました。

また、そういった会社のコアを作るという体験に、これからの晴れる屋を担うキーマンたちである店長をはじめとするみなさんに参加してもらいたいという意図もありました。
そして、そのときに考えたこと、ほかの人の意見を聞いて感じたことを意識しながら、今後の店舗運営や、メンバー育成につなげていってもらえたら良いな、と。

フィードバックアンケートを読ませてもらったのですが、みなさんそれぞれにいろいろな気づきや学びを得ていただいてたようで、研修を実施した甲斐があります。

ただ、こういった組織開発は、すぐに明確な変化が表れるものではないと思いますので、成果が出るまで細く長く、でも留まることなく続けていくことが重要です。
なので今回の研修が成果につながるかどうかは、これからの私がどう動き、周りを巻き込んでいけるか次第ですね。
MVVに関しては、完成したらコーポレートサイトにも掲載したいと考えています。楽しみにしていてください!

ちなみにグループワークの最後では「3人のレンガ職人」(※)の話をさせていただきました。
明確な目的を持った人ほどモチベーション高く仕事ができるというお話ですが、晴れる屋で働くみなさんも「自分たちの仕事ひとつひとつが『誰もがカードゲームを楽しむ世界』につながっているんだ」という意識を持って、そのために自分はどうしたら良いのか、考え続けて行動につなげてほしいです!

※3人のレンガ職人の寓話
旅人がある街を通りかかり、そこでレンガを積んでいる3人に尋ねます。「あなたは何をしているのですか?」と。
1人目は険しい顔をしており、「私はレンガを積んでいます。毎日同じ作業の繰り返しで大変です。」と答えました。
2人目は幾分ましな様子で、「私は大きな壁を作っています。これで家族を養っていけるんです。」と答えました。
3人目は活き活きと働いており、「私は歴史に残る偉大な大聖堂を造っています。ここで多くの人が祝福を受け、悲しみを払うんです!」と答えました。
旅人は、その男にお礼の言葉を残して、また元気いっぱいに歩き続けました。

晴れる屋と一般企業の違いとは

――ここからは「晴れる屋で働く」にフォーカスしてお話を伺います。
尾形さんは様々な企業を経て晴れる屋へ入社されましたが、一般的な企業と晴れる屋で違うなと感じたことを教えてください。

まずなんといっても取り扱う商材への愛がすごい!最初に研修でいくつかの店舗を回らせてもらったのですが、どなたも全然知識のない私に優しく丁寧にカードやルールについて教えてくれました。
それだけ「自分たちが好きなものを広げたい」という思いが強いんだなと。

おかげさまで先日の沖縄研修でのドラフト会では良い感じにデッキを組めて、一勝することが出来て、良い思い出でした!(笑)

そして、私がこれまでに経験した企業との違いですが、アルバイトがとても多いことです。
正社員の8割以上がアルバイトからの登用ということ驚きですし、現代表の岩田社長もアルバイト出身と聞いてとても驚きました。

その分、いわゆる「新卒研修」の類を経験していない層も一定いて、既存社員への研修というのは今期注力していきたいことの一つだと考えています。

それともうひとつ。岩田社長もそうですが、社内にすごい人いっぱいいますよね!?
「あの人、元世界チャンピオンだよ」ってさらっと言われたり……。

――ほかにも『グランプリ横浜13』を優勝した北山雅也さん(トレードグループ サブマネージャー)、『プロツアーサンディエゴ04』で9位入賞の”孤高のデッキビルダー”平林和哉さん(マーケティング本部 副本部長)など、強いプレイヤーはいらっしゃいますね。

でも「強くないと、知識がないと晴れる屋で働けない」というわけでは決してありません。
もちろん、「好きこそものの上手なれ」と言われるように、根底にカードゲームへの愛、業界を盛り上げたい思いがあることが成長や、大きな活躍につながることが多いにあるでしょう。
ですが、カードゲームの経験がなかったとしても、何を実現したいのか、そのために自分は何ができるか、と目指すものへの意識があれば、どんな方でも大歓迎です!

晴れる屋で上のポジションを目指すなら

――実際に晴れる屋に入社したあとはどのようなキャリアプランが用意されているのでしょうか?

キャリアプランは……ありません!

――ないんですか!?

もちろん、アルバイト→社員→店長→AMのような、ある程度期待されるキャリアプランはあるのですが、正確に言うと、「未来のプランはわからない」ですね。

晴れる屋は変化の真っただ中にいるので、今なにかを語ったとしても、それが1年後も同じとは限りません。むしろ変わっていないほうが逆に危険でしょう。
用意されているキャリアプランを期待して入社するというより、自分で切り拓いていく気持ちを持った人にぜひ入社していただきたいです。

――なるほど……!より上のポジションを目指していくにはそのようなマインドが必要だということですね!

そうですね!成長のためには、まず理想の姿を描いて、そこに向かって努力するというのが大事だと思います。
理想の姿は人それぞれ違います。企業に所属する以上一定の利益を出すことは求められますが、その過程で店舗を訪れる人をたくさん増やすことをモチベーションにする人もいれば、作業効率を良くすることにモチベーションを感じる人もいます。
晴れる屋の場合はそれらを同じ基準で評価できるよう、パフォーマンス目標コンピテンシー目標を設定しています。

パフォーマンス目標とは
売上や成果といった具体的な数値や業績に基づいた目標。

コンピテンシー目標とは
成果を出すまでの行動やスキルアップに基づいた目標。

仕事で重要なことは、積極的に課題解決に臨み、再現性のある成果につなげていくことだと考えています。
パフォーマンス目標は、商品の勢いであったり、世の中の流れで左右されるなど運が絡む場合もありますが、コンピテンシー目標は自分が目標達成に向けてどのような行動をしたかが評価されるので、完全に自分自身でコントロールすることができます。

そうやって成長や目標達成への前向きな気持ちを、自分だけではなく後輩、周りの人にも波及させ、組織全体へ良い影響を与えていける人は、自ずと上のポジションにいくのではないでしょうか。

晴れる屋をキャリアのひとつに

――実際やるべきことが明確になって働きやすくなったという声も聞きますね。それでは最後に晴れる屋で働いてみたいと思っている方へメッセージをお願いします。

晴れる屋で学べることはたくさんあります。
接客やカード知識はもちろん、古物業や小売業の基礎であったり、あるいは在庫管理や売上・PL管理など店舗運営に関わることから、企画立案だったり、仕事の進め方やビジネスマナーなどなど……
「晴れる屋で働いている人 = ビジネスパーソンとして価値が高い人」
と言えるくらい、様々な経験ができます!

少しでも興味があったらカジュアルな面談からでもOKです。キャリアのひとつとして、自信をもって晴れる屋に来てください。
一緒にもっと良い晴れる屋を作っていきましょう!

ただいま晴れる屋・晴れる屋2・晴れる屋3では正社員・アルバイトスタッフを大募集!
ご応募はコチラ

今すぐの転職は考えていないけど、晴れる屋の仕事に興味がある方はぜひキャリア登録をご利用ください。