HARERUYA
2024/02/24
コラム/インタビュー

Leader’s Pick Up ~工藤 貴敏~

2024年2月現在、晴れる屋は全国に26店舗を展開しています。

工藤 貴敏(くどう たかとし)さんはそのうちTC東京を含む9店舗を管轄するエリアマネージャー

約19年にわたりリユース業界(例:リサイクルショップ)につとめ2021年に晴れる屋へ入社した工藤さんですが、なんと入社した時点では“マジック未経験”

いったいなぜ晴れる屋を選んだのか、そして長年リユース業界に勤めたからこそ語れるTCG業界の未来とは。
ぜひご一読ください。

マジックどころかカードゲームも未経験

――まずは自己紹介をお願いします。

エリアマネージャーの工藤 貴敏です。前職は某リユースショップで19年ほど勤めて、2021年に武将募集のタイミングで晴れる屋へ入社しました。

現在は主にTC東京や秋葉原など、関東圏の店舗、中部圏の店舗を担当してます。
店舗統括チームの副責任者も兼任していて、全体の販売戦略、いかに売上を伸ばすか考えるのも私の仕事になります。

――晴れる屋の中でも特に重要な店を任されているんですね。工藤さんのマジックとの出会いはいつ頃でしょうか?

実は私、晴れる屋に入社するまでマジックで遊んだことなかったんですよ。なんならTCGも商材として扱ったことはあるけど、自分でプレイしたことはなかったです。

――マジック未経験で晴れる屋に入社とは……!!晴れる屋のなかではかなり珍しいタイプではないでしょうか。

そうですね。正直専門店に一切未経験の自分が採用されるなんて、まったく思っていませんでした。

――ではなぜ晴れる屋へ応募したのでしょうか?

マジックで遊んだことはないけど、晴れる屋のこと自体は知っていました。
当時は年商30億とか言ってたじゃないですか。似た業界で働く身としては、「リユースで、まして一タイトル専門店で30億なんていくわけない」って思っていまして。

ちょうど前職の退社が決まって有給消化していたタイミングで晴れる屋の武将募集を見て、本当のところはどうなのか知りたいと思い応募しました。
実際に面接でも「年商30億円って本当ですか?」って聞きましたもん。「あり得ないですよね!」って返されました(笑)

でも晴れる屋のシステムやカードゲーム業界について色々聞くうちに「確かにそれなら30億円はいくな」と納得しました。

災害も含めて起きることは全部自分の責任

――リユース業界に長年勤められてさまざまな経験をされたと思いますが、ご自身のどういう部分が晴れる屋に活かされていると思いますか?

長らく店舗に携わった経験。小売のノウハウ。リユースの考え方。このあたりではないでしょうか。

私が晴れる屋に入社したタイミングでは12店舗目を出したところでした。
実は私が前の会社に入社したときも12店舗でしたが、退職するころには90店舗に増えました。

一般社員として、店長として、地区責任者として、良いことも悪いこともだいたい経験したので、晴れる屋が47都道府県100店舗を目指すのであれば役に立てると思います。

――前職で印象に残っているエピソードがあれば教えてください。

そうですね……地震、火事、台風、洪水など災害は一通り体験しましたが、洪水は特にヤバかったです。
高さ1.6mの水で店内が水没して。当然商品は全部ダメになりました。

――なんと……とんでもない損害が出たのでは?

原価分は保険で返ってきたんですが……本来売って利益になる分が丸々消えることになりますから、キツかった。

――リユース業界って「買い取ってそれを売るだけ」って簡単に思われるかもしれないけど、まず買い取ることに多くのコストがかかりますからね。

でも「店が洪水で沈んだ」で終わってはいけません。
どうやってそれを立て直すのかを考える。あるいは災害に遭っても大丈夫なように備えておく。
「災害も含めて起きることは全部自分の責任」と考えて、物事の判断をするようになりました。
そしてその判断はおおむね間違えていないのだろうと思います。

小売りのノウハウ VS MTGプレイヤーの経験

――しかし小売りの経験があっても晴れる屋でマジック知識0からのスタートは大変だったのではないでしょうか?

最初の1カ月は実地研修があって、次の2か月はとにかく多くの人に教えてもらいまくってました。
カードの分類や状態の見分け方など、「俺はこうやって苦労した」って体験談付きで(笑)

――マジックプレイヤーは教えたがりが多いですからね(笑)

あとは数字を追いかけていくうちに自然と覚えました。「このカードが売れている理由はモダンっていうフォーマットでよく使われているかららしい」。「同じカードでもこっちのバージョンは封入率が低いからその分高額」など。

――工藤さんは2021年に入社されて同年にエリアマネージャーへ就任されていますが、知識がなかったことで苦労したことなどはありますか?

店長や社員と運営方針を一致させるのは大変でした。全員マジック知識には凄まじい自信があるので、その自信をもとに店舗運営を行っていました。

一方でそれは、小売業という視点から見ると間違っていることもありました。
ただ晴れる屋はマジック専門店という特殊な業態ということもあり、どっちが正しいかはもう売上で決めるしかないなと。

――売上バトルですか!?

ちなみにそのときは私が勝ちました(笑)
勝ち負けはともかく、実際に方針を示して成果を出し理解してもらえたのは良かったです。

――工藤さん視点だと間違っていることを部下からアレコレ言われるというのは、腹がたったりしないのでしょうか?

向こうも「会社を、マジックをよくしたい」というのが伝わってきますから。
自分の考えを言えるのはとても大事なことです。感情的になってはいけませんけどね。

マネージャーは指示を出して「自分がやりたいことを誰かにやってもらうこと」が仕事になります。
時にはまだ会ったことすらない人に指示を出すこともあります。
だからいかに協力してくれる人を増やせるかがマネージャーの重要な役割です。

利益を出せない店は必要ない

――店舗へ長年携わってきた工藤さんにとって、理想のお店とはどんなお店ですか?

「売れて儲かる店」です。

私は売上というのはお客様の評価だと考えています。赤字の会社や店舗はお客様から存在が必要ないと判決を貰うことです。

お客様と店舗は共にマジックを盛り上げていくパートナーではありますが、お客様は店舗の良し悪しを判断する裁判官でもあります。この評価が判決として店舗の売上や利益という数字につながっているのだと思います。

――工藤さんから見て今の晴れる屋は「売れて儲かる店」になっていると思いますか?

まだまだ売上に関する意識が甘いと感じることは多々あります。
以前成績が悪い店舗に「なぜ今月は売上が悪かったのか」を聞いたんですが、そのときの回答が「準備不足だったから」でした。

もし自分の給料が振り込まれておらず、経理担当から「準備不足でした」って言われて納得できますか?
店の準備不足で不利益を被るのはお客様です。
欲しいと思っている商品が買えない、買いたいと思う商品が見つからない。その繰り返しでお客様は店を離れてしまいます。

しかし悪いのは私たち店舗を統括する立場の人間です。
先ほどの災害の話もそうですが、問題が起きたり、売上が良い店と悪い店が分かれるのは私たちが正しい指導ができていないからにほかなりません。

――では利益を伸ばすという目標に向けて、どういう指導をしていくべきだと思いますか?

従業員ひとりひとりにあわせた指導方法を考えることです。
26店舗、地域の事情は違いますし、店長のレベルも違います。教え方にこれという正解はありません。
「支店」という名前の店舗も「店長」という名前のスタッフもいないんですよ。○○店にはA店長がいて、△△店にはB店長がいて……。

ひとりひとりを尊重して支えつつ、きめ細かい指導で誰からも評価されるような人に育てることが店舗統括として必要だと思います。

晴れる屋とTCG業界の未来とは?

――リユース業界に長年携わってきた者として今後TCG業界はどうなっていくと思いますか?

TCGは今後も伸び続けるでしょう。そして大手企業が積極的に参入するようになり、競争はより激化します。

――晴れる屋も生き残れるでしょうか?

晴れる屋は生き残ると思いますよ。“専門店”というのは非常に強いです。

これまで何度もつぶれていく総合店を見てきました。
専門店の方がスタッフの商品に対する理解度が深くサービスもしっかりしているため、お客様が専門店と総合店どちらかを選べるなら専門店の方を選びます
そして総合店はいつのまにか何も売るものがなくなるんですよ。誰も売らなくなるから。

実際、かつての総合リユース店が今は楽器専門店に生まれ変わった例もあります。
また、なんでも扱う百貨店は衰退の一方ですが、専門店の集合体であるイオンモールは全国に大きな影響力を持っています。
複数タイトルを取り扱うTCG総合店がマジックから撤退する動きが目立っていますが、これも自然な流れなのかなと思います。

――今後TCG業界や晴れる屋がより発展していくために、何をするべきだと思いますか?

いろいろな意味で「業界ナンバーワン」になることです。
それは売上や品揃えだけでなく、社員の待遇や働きやすさも含めて。

会社として誰もが憧れるナンバーワンになれば、今までマジックに興味がなかった人も「この業界がすごいらしいぞ」って興味を持ってくれるかもしれません。

――胸をはって「私たちがナンバーワンだ」と言えるように頑張らないといけませんね。
 それでは最後に晴れる屋で働いてみたいと思っている方へメッセージをお願いします。

晴れる屋という会社はわりとなんでも受け入れてくれる会社です。
なんせTCGをやったことすらない私も受け入れましたから。

「晴れる屋を志望するなら〇〇でないといけない」なんてことはありません。
どんな人でもチャンスはたくさんあります。
「この会社面白そうだな」と思ったらぜひご応募ください。

……まぁでもTCGのどれかひとつくらいは知ってたほうがいいと思いますけどね(笑)

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