現在、全国に20店舗の系列店を展開する株式会社晴れる屋。10月の時点で社員アルバイト合わせて544名のスタッフが働いていますが、マジックの旗艦店である晴れる屋 トーナメントセンター 東京(以下、TC東京)の店長を任されているのが、山下 洸平さんです。

山下 洸平

今回は「Leader’s Pick Up」と題して、TC東京を取り仕切る山下さんにインタビューしました。

趣味が仕事になる

――現在担当している仕事を教えてください。

山下「TC東京の店長として、店舗運営全般に携わっています。お客様に楽しく快適な時間を過ごしてもらうのは当然として、一緒に勤務するスタッフが働きやすい職場になるようにマネジメントも担当しています。元々トレード業務を担当していたこともあり、今でも店頭で買取に入ることがありますね」
(※トレード業務:主にカードの販売/買取価格を設定したり、商品の登録を行う。マジックに対する深い知識が求められる。)

山下「また、新設されたエリアリーダーを兼任し、本社と支店の橋渡し役となっています。晴れる屋は全国展開を目指していますが、ほかの店舗の実情を知らないままアルバイトから店長になるケースが増えています。そのために集客方法や商品展開に一歩遅れが出てしまうこともあります。エリアリーダーとは、支店の問題点を探り解決の糸口を見つけるアドバイザーとなります。これまでに支店で勤務した経験が生きる業務ですね」

山下 洸平

──晴れる屋に応募しようと思ったきっかけは何でしたか?

山下「大学卒業後は一般企業に就職しました。しかし勤め始めて3年ほどたった頃、もともと知人であった齋藤さん(晴れる屋 代表取締役 社長)がマジックの会社を立ち上げるという話を聞き、魅力を感じました。『自分がこれまで趣味としていたマジックが仕事になる』、つまり『趣味でお金を稼げる』。一度社会に出たからこそ好きなことでお金を稼げる晴れる屋に可能性を感じ、毎日マジックにかかわる仕事ができたら楽しいだろうなと考えて、迷わず転職を決めました

すべてのお客様に楽しんでいただけるよう

山下 洸平

──晴れる屋でのキャリアをお尋ねしてもよいでしょうか。

山下「自分は2013年の12月にアルバイトとしてトレードチームへ入社し、買取を主な業務として担当してきました。業務の一環とはいえ、毎日カードに触れられることは嬉しかったですね。」

山下「トレードチームには3年間在籍しましたが、業務に慣れてきたことで店舗運営に携わりたいと考えるようになりました。その後、2016年12月に初めての支店である晴れる屋大阪店(現在の晴れる屋 トーナメントセンター 大阪)ができると知り、自ら志願して大阪へ異動することになります」

晴れる屋 トーナメントセンター 大阪

晴れる屋 トーナメントセンター 大阪

山下「大阪店での業務は順調だったものの、最寄り駅からやや距離があるなどして客足は芳しくありませんでした。週末にも閑古鳥が鳴く有様で、今のTC大阪しか知らないお客様には想像できないかもしれませんね。お客様に満足してもらえるように地域性をリサーチして、それに合わせてイベントや商品の品揃えなどを少しずつ改善していき、軌道へ乗せることができました」

山下「当たり前のことですが、どんなに企業側が良いと思った商品だったとしても、お客様のニーズと合わなければ意味がありません。『なぜ売れないのか』では終わらずに、『どこに問題があるのか』を分析して売り上げへと結びつける必要があります。大阪での経験は、エリアリーダーとなった今も非常に生きていますね」

山下「大阪での勤務を終えて東京へ戻ると、再びトレードを担当するようになります。この頃から人が増え、晴れる屋も少しずつ組織化してきました。しかし、業務の効率化が図られていた半面、人を動かせるマネジメント役が不足気味でした。業務分担が上手くいかない部分があり、人員が集中してしまったり、その逆に手持ち無沙汰となる人が出てしまうこともあったのです」

山下「そこで大阪時代に店舗運営へ携わった自分がマネジメント役となり、ほかのスタッフへ仕事を割り振っていくようになります。その後、カードショップの激戦区である秋葉原へオープニングスタッフとして赴任し、約3ヶ月程度研修を積んだ後に店長へ就任します。」

晴れる屋 秋葉原店

晴れる屋 秋葉原店

山下「初めての店長ということで不慣れな部分もありましたが、自主的に実施してきたマネージメント業務がここで生きてきます。スタッフを育て、業務を分担することで円滑な店舗運営を目指しました。幸い、自分がトレードチーム出身だったため、集客や売り上げで苦労することはありませんでした。むしろ他店に比べてプレイスペースが狭く、大会運営時はお客様にご不便をかけてしまうほど盛況だったと覚えています」

山下「秋葉原という場所もよく、ほかの買い物ついでなどに立ち寄られるお客様もいらっしゃいました。以前よりも初めて晴れる屋へ来たというお客様も増えていたと思います。すべてのお客様に楽しんでいただけるように、専門店ならではのホスピタリティを示せるように心がけました」

山下「そして本年8月からTC東京の店長となり、今にいたります」

マジックにどっぷりな職場

晴れる屋 トーナメントセンター 東京

晴れる屋 トーナメントセンター 東京

――実際に店長になって、どのようなことを意識しましたか?また、苦労したことがあれば教えてください。

山下「意識したのは、お客様に喜んでいただくことは当然として、一緒に働くスタッフにとっても楽しい職場であるかどうかですね。一度晴れる屋へ入社したからにはマジック好きなはず。好きなマジックに触れられる数少ない職場なので、長く働いてもらえる職場作りを目指しています。人材の育成と定着は店舗を運営するた上での両輪と考えているので、スタッフがやりがいを感じる職場であるように改善に取り組んでいます

山下「これまで業務を苦に感じたことはありませんが、TC東京の店長になった今一番大変かもしれません。TC東京では、日々見聞きする情報量の多さに直面しています。関わる部署やスタッフが増え、さらにイベントや企画も比較にならないほど大規模になっていますからね」

山下 洸平

――改めてお聞きしますが、晴れる屋にどのような魅力を感じますか?

山下『スタッフみんながマジック好き』はほかにない魅力だと思います。たとえば小中学生のころ、国際的なスポーツ大会や人気のテレビ放送なんかがあった翌日って、その話題で持ち切りだったと思います。別にテレビに限らずとも、ひとつの話題に対してワイワイできたころってみなさんにもあったはずです」

山下「それと同じ感覚で、大会の翌日や新カードの公開時には晴れる屋全体がその話題で持ち切りになるんです。マジック好きからすると堪らない職場だと思いませんか。新エキスパンションが発売になると、出勤時の挨拶代わりに新しいカードを使ったデッキや相性の良いカードの話が自然と出てきます。結局スタッフ全員がマジック好き、マジックにどっぷりな職場なんです」

遊べる環境を維持する力になりたい

山下 洸平

――山下さんが実現したい目標について教えてください。

山下「現在晴れる屋は『47都道府県100店舗出店』を目標にしていますが、その根本には『最高のゲームであるマジックで遊んでほしい』『遊べる環境を維持する力になりたい』の2点があります。マジックは始めること以上に、続けることが難しくなります。自分の場合は、一緒に遊ぶ友人がいたりや周囲にカードショップがあるなど環境に恵まれており、辞めるなど考えたこともありませんでした。しかし、本来は興味を持ってマジックを始めたとしても、遊べる環境がなければ続きません」

山下「でも、もし、近所に晴れる屋があったとしたら。帰宅途中やほかの用事のついでにちょっと立ち寄る、大会に出る、友人ができる…お客様の生活圏に晴れる屋があることで、マジックを続ける助けになるはずです。だからこそ晴れる屋には出店続けて店舗を増やしてほしいと考えています」

山下 洸平

――因みに山下さんは現在もマジックを続けていますか。

山下「普段はMTGアリーナを中心に遊んでいますが、社内の福利厚生を使ったドラフトをすることもありますし、長年の友人たちと遊ぶこともあります。自分にとってマジックとは単なる遊びの枠を越えて、共通言語に近いものとなっていますね。それはマジックを長年続けてきたことで出会えた友人が多く、今でもマジックをきっかけに集まるためです。趣味から始まって、交友関係が広がるのもマジックの魅力のひとつといえますね」

――最後になりますが、晴れる屋へ興味を持った方へメッセージをお願い致します。

山下「晴れる屋は人とマジックを、さらにはマジックが好きな人同士を繋ぐ、マジック好きには恵まれた最高の職場です。休憩時間や退勤後そのままマジックで遊ぶスタッフの姿もよく目にします」

山下「ですが、晴れる屋はまだまだ発展途上の企業でもあり、改善できる部分も残されています。漫然と言われたことだけをやるのではなく、業務に疑問を持つだけでも意識は変わります。新しいことも積極的にチャレンジさせてくれる寛容な職場なので自分の意見を発信したり、マネジメント面や新規企画の立案に興味がある方を求めています」

山下「晴れる屋はすべてのマジックプレイヤーとマジックコミュニティにとって良いものでありたいと考えています。カードショップと聞くとややハードルが高く感じるかもしれませんが、マジックが好きで、マジックが好きな人と一緒に働きたい気持ちがあればほかに何もいりません。マジック好きでしたら、ぜひ、一度晴れる屋に入っていただき、一緒にマジック界を盛り上げていただけたらと思います」

――ありがとうございました。

山下 洸平

晴れる屋